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スポーツパフォーマンス科学
(エイジェック)寄付研究部門
身体運動スキルと心身コンディションを
最適化するシステムを開発し、
スポーツパフォーマンスの最大化や
多様な層のwell-beingの実現を目指します。
News & Topics

サイトオープンしました。

エイジェック主催「TEAM EXPO 2025」プログラム特別セミナーに、当寄付研究部門メンバーの中澤公孝教授が、健康経営・データ活用の推進をテーマに講演を行いました。
株式会社エイジェック主催による、経済産業省 ヘルスケア産業課 × 東京大学スポーツ先端科学連携研究機構 (UTSSI) × (株)スポーツ科学「TEAM EXPO 2025」プログラム、特別セミナー『健康づくりで未来を描くデータと科学で切り拓く健康新時代』を開催。当寄付研究部門メンバーの中澤公孝教授が健康経営・データ活用の推進をテーマに登壇しました。
特別セミナーのアーカイブ配信はこちら(1時間30分)
株式会社エイジェック主催による、経済産業省 ヘルスケア産業課 × 東京大学スポーツ先端科学連携研究機構 (UTSSI) × (株)スポーツ科学「TEAM EXPO 2025」プログラム、特別セミナー『健康づくりで未来を描くデータと科学で切り拓く健康新時代』を開催。当寄付研究部門メンバーの中澤公孝教授が健康経営・データ活用の推進をテーマに登壇しました。
特別セミナーのアーカイブ配信はこちら(1時間30分)

東京大学先端科学連携研究機構(UTSSI)の下に「スポーツパフォーマンス科学(エイジェック)寄付研究部門」が設置されました(設置期間:2024年8月1日~2027年7月31日の3年間)。
株式会社エイジェックは 2016 年からスポーツ分野の事業に進出。スポーツ・⽂化・メディ アに関するトータルマネジメントを展開し、2024 年からは、スポーツサイエンスを駆使した新たな事業展開に取り組んでいます。
アカデミー事業やスポーツチーム運営などを⾏う株式会社エイジェックとスポーツサイエンス分野における最先端の研究を⾏っている当機構が連携することを通じ、国内最先端で最⼤規模のスポーツサイエンスにおける研究を推進し、スポーツ界に広く寄与していきたいと考えています。
■株式会社エイジェック 東京都新宿区⻄新宿 1-25-1 新宿センタービル 46 階 エイジェックグループ スポーツ⽂化メディア事業統括本部
東京⼤学スポーツ先端科学連携研究機構(UTSSI)連携特設 HP URL:https://agk-sp-science.com/utssi/
株式会社エイジェックは 2016 年からスポーツ分野の事業に進出。スポーツ・⽂化・メディ アに関するトータルマネジメントを展開し、2024 年からは、スポーツサイエンスを駆使した新たな事業展開に取り組んでいます。
アカデミー事業やスポーツチーム運営などを⾏う株式会社エイジェックとスポーツサイエンス分野における最先端の研究を⾏っている当機構が連携することを通じ、国内最先端で最⼤規模のスポーツサイエンスにおける研究を推進し、スポーツ界に広く寄与していきたいと考えています。
■株式会社エイジェック 東京都新宿区⻄新宿 1-25-1 新宿センタービル 46 階 エイジェックグループ スポーツ⽂化メディア事業統括本部
東京⼤学スポーツ先端科学連携研究機構(UTSSI)連携特設 HP URL:https://agk-sp-science.com/utssi/
ごあいさつ

(なかざわ・きみたか)運動生理学・運動神経生理学・リハビリテーション医学を専門とし、脊椎損傷の機能回復を目的とした基礎的・臨床的研究を行っている。著書にパラリンピック選手の脳に働きに関する研究をまとめた『パラリンピックブレイン』(東京大学出版会)など
中澤 公孝
(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
アスリートのハイパフォーマンス達成への貢献を目指して
AIをはじめとする最先端サイエンスの導入が、近年のスポーツ界において急速に進んでいることは衆目の一致するところかと思います。今やサイエンスの利用無くして高いパフォーマンスを効率的に達成することは難しいと認めざるを得ません。当(エイジェック)寄付研究部門では、先端サイエンスの導入によってアスリートのハイパフォーマンス達成に貢献することを目指します。とりわけ、ニューロサイエンスの視点からスポーツスキルを左右する脳内メカニズムに迫り、高いパフォーマンスを実現するための新たなトレーニング方法の開発に挑みます。それは同時に、イップスのような運動スキルの一過性及び恒常的拙劣化の解消方法を見出すこととも表裏の関係にあります。
具体的には、野球のスキルを主たる研究ターゲットとして、成人アスリートから成長期の子供達を対象とした研究を展開します。ピッチングやバッティングのメカニクスや投球、打球の弾道計測など、近年の計測技術を駆使するとともに、それらを産み出す脳内メカニズムに対し、脳波筋電計測を初めとするニューロサイエンスの計測技術を用いてアプローチします。また運動スキルとメンタルは一体であるとの見方から、真剣勝負中の生理指標を極力非拘束で計測することで、メンタルがいかにスキルに影響するのかを調べます。そのような、パフォーマンスとの関係を検証するためのフィールド測定も本プロジェクトにおいて重要な位置を占めています。
これらに加えて、パフォーマンスに影響するもう一つの要因である体力についても、アローズとの連携によって効率的な強化法を見出すことを狙っています。
以上のようなアスリートのハイパフォーマンス達成につながる神経メカニズムの研究は、障害がある人のニューロリハビリテーションにもつながります。逆に障害があるアスリートの研究も障害がないアスリートのハイパフォーマンス達成にもつながるものであり、本プロジェクトの研究射程に入っています。
当研究部門の研究は、アスリートのスポーツスキル向上のみならず、子供の運動能力発達、高齢者の転倒予防、障害がある方のニューロリハビリテーションなど多くの方々にその成果が還元されることが期待されます。
AIをはじめとする最先端サイエンスの導入が、近年のスポーツ界において急速に進んでいることは衆目の一致するところかと思います。今やサイエンスの利用無くして高いパフォーマンスを効率的に達成することは難しいと認めざるを得ません。当(エイジェック)寄付研究部門では、先端サイエンスの導入によってアスリートのハイパフォーマンス達成に貢献することを目指します。とりわけ、ニューロサイエンスの視点からスポーツスキルを左右する脳内メカニズムに迫り、高いパフォーマンスを実現するための新たなトレーニング方法の開発に挑みます。それは同時に、イップスのような運動スキルの一過性及び恒常的拙劣化の解消方法を見出すこととも表裏の関係にあります。
具体的には、野球のスキルを主たる研究ターゲットとして、成人アスリートから成長期の子供達を対象とした研究を展開します。ピッチングやバッティングのメカニクスや投球、打球の弾道計測など、近年の計測技術を駆使するとともに、それらを産み出す脳内メカニズムに対し、脳波筋電計測を初めとするニューロサイエンスの計測技術を用いてアプローチします。また運動スキルとメンタルは一体であるとの見方から、真剣勝負中の生理指標を極力非拘束で計測することで、メンタルがいかにスキルに影響するのかを調べます。そのような、パフォーマンスとの関係を検証するためのフィールド測定も本プロジェクトにおいて重要な位置を占めています。
これらに加えて、パフォーマンスに影響するもう一つの要因である体力についても、アローズとの連携によって効率的な強化法を見出すことを狙っています。
以上のようなアスリートのハイパフォーマンス達成につながる神経メカニズムの研究は、障害がある人のニューロリハビリテーションにもつながります。逆に障害があるアスリートの研究も障害がないアスリートのハイパフォーマンス達成にもつながるものであり、本プロジェクトの研究射程に入っています。
当研究部門の研究は、アスリートのスポーツスキル向上のみならず、子供の運動能力発達、高齢者の転倒予防、障害がある方のニューロリハビリテーションなど多くの方々にその成果が還元されることが期待されます。
研究について
研究1
スポーツパフォーマンス向上を
目的とした神経科学研究事業
スポーツのパフォーマンスは体力と技能(スキル)によって決まります。体力に比べてスキルは様々な要因によって変動します。中でも緊張など、いわゆるメンタル状態が大きく影響することは良く知られているところです。
私たちはメンタル状態がどのようなメカニズムでスキルを変えてしまうのか、条件を様々に制限した実験室研究と真剣勝負の試合中の両面の研究からこの問いに答えるべくアプローチします。
実験室研究においては、そもそもバッティング時の脳活動はどのような状態にあるのか、うまく打てた時と打てなかった時の脳活動に違いがあるのか、などの問いをたてバッティング脳波実験を進めています。
さらに将来的な現場応用を見据え、磁気刺激や電気刺激による脳活動変調によるスキル向上に繋げる研究にも着手しています。同時にイップスは脳内活動の望ましくない変化によって生じると考えられることから、そのメカニズム解明に迫るべく神経科学的アプローチを開始しました(山崎ら、「イップスの野球選手が投球をイメージした際に生じる上肢筋皮質脊髄路興奮性の亢進」第二回日本野球学会, 2024年仙台)。
これらの研究は同時に、選手のスキルレベルを評価する指標の開発にもつながります。例えば、ピッチングの筋活動解析は、150km/hのボールを投げるピッチャーに共通の筋活動パターン(複数の筋があるタイミングと強さで活動する組み合わせ)の存在の発見につながるかもしれません。その筋活動パターンの出現など、その他のパターンとともにピッチングスキル評価の指標として用いる事ができるかもしれません。
スポーツのパフォーマンスは体力と技能(スキル)によって決まります。体力に比べてスキルは様々な要因によって変動します。中でも緊張など、いわゆるメンタル状態が大きく影響することは良く知られているところです。
私たちはメンタル状態がどのようなメカニズムでスキルを変えてしまうのか、条件を様々に制限した実験室研究と真剣勝負の試合中の両面の研究からこの問いに答えるべくアプローチします。
実験室研究においては、そもそもバッティング時の脳活動はどのような状態にあるのか、うまく打てた時と打てなかった時の脳活動に違いがあるのか、などの問いをたてバッティング脳波実験を進めています。
さらに将来的な現場応用を見据え、磁気刺激や電気刺激による脳活動変調によるスキル向上に繋げる研究にも着手しています。同時にイップスは脳内活動の望ましくない変化によって生じると考えられることから、そのメカニズム解明に迫るべく神経科学的アプローチを開始しました(山崎ら、「イップスの野球選手が投球をイメージした際に生じる上肢筋皮質脊髄路興奮性の亢進」第二回日本野球学会, 2024年仙台)。
これらの研究は同時に、選手のスキルレベルを評価する指標の開発にもつながります。例えば、ピッチングの筋活動解析は、150km/hのボールを投げるピッチャーに共通の筋活動パターン(複数の筋があるタイミングと強さで活動する組み合わせ)の存在の発見につながるかもしれません。その筋活動パターンの出現など、その他のパターンとともにピッチングスキル評価の指標として用いる事ができるかもしれません。

撮影:布川航太
研究2
運動スキル、
体力の発達に関する研究事業
主にジュニア選手(エイジェックアカデミー参加者など)を対象とする研究です。
人間の神経系は思春期前までに急速に発達します。スポーツスキルはまさに神経機能と直結するので、その発達もかなり早い時期に大きな変化を遂げます。
野球には様々な運動スキルがありますが、バッティングは視覚情報を手がかりとした運動スキル、ピッチングは高速運動であるが正確性を求められるスキル、のように運動の制御的視点から整理する事ができます。それらが、神経機能の発達とともにどのように変化していくのか、どの程度練習によって発達速度を向上させる事ができるのか、視覚機能や反応速度など関連する神経機能指標との関係性も含めて網羅的に調べます。
併せて、真剣勝負中の生体反応、生理指標との関係を調べることで、緊張など精神的プレッシャーとパフォーマンスとの関係を解析し、パフォーマンスを最大化する方法の開発に繋げることをめざします。
主にジュニア選手(エイジェックアカデミー参加者など)を対象とする研究です。
人間の神経系は思春期前までに急速に発達します。スポーツスキルはまさに神経機能と直結するので、その発達もかなり早い時期に大きな変化を遂げます。
野球には様々な運動スキルがありますが、バッティングは視覚情報を手がかりとした運動スキル、ピッチングは高速運動であるが正確性を求められるスキル、のように運動の制御的視点から整理する事ができます。それらが、神経機能の発達とともにどのように変化していくのか、どの程度練習によって発達速度を向上させる事ができるのか、視覚機能や反応速度など関連する神経機能指標との関係性も含めて網羅的に調べます。
併せて、真剣勝負中の生体反応、生理指標との関係を調べることで、緊張など精神的プレッシャーとパフォーマンスとの関係を解析し、パフォーマンスを最大化する方法の開発に繋げることをめざします。

研究3
真剣勝負中の各種生体反応と
パフォーマンスの関係に
関する研究事業
アスリートの真価は本番の競技でいかに自身の持てる力を発揮できるかにあると言っても良いでしょう。実際の試合では、状況に応じて様々な心理的プレッシャーがかかるため思うようなパフォーマンスをなかなか発揮できない事は良く知られています。
そのような状況下で身体はどのような状態にあるのか、心と身体は一体なのか、それとも心は必ずしも身体の生理状態と一致しないのか? これらの疑問に答えるべく、このプロジェクトではできる限り選手の邪魔をせず、心身の状態を把握します。
実際の試合中のデータ取得は二度と再現することはできず、また統制することもできません。しかし同時にまた二度と再現不可能な唯一無二の貴重なデータです。このプロジェクトでは、実フィールドでのデータを取得解析することで、そこに潜む多くの貴重な情報を得ることに挑戦します。
そこから選手のパフォーマンスを最大化するための有効な方策が見出されることでしょう。
アスリートの真価は本番の競技でいかに自身の持てる力を発揮できるかにあると言っても良いでしょう。実際の試合では、状況に応じて様々な心理的プレッシャーがかかるため思うようなパフォーマンスをなかなか発揮できない事は良く知られています。
そのような状況下で身体はどのような状態にあるのか、心と身体は一体なのか、それとも心は必ずしも身体の生理状態と一致しないのか? これらの疑問に答えるべく、このプロジェクトではできる限り選手の邪魔をせず、心身の状態を把握します。
実際の試合中のデータ取得は二度と再現することはできず、また統制することもできません。しかし同時にまた二度と再現不可能な唯一無二の貴重なデータです。このプロジェクトでは、実フィールドでのデータを取得解析することで、そこに潜む多くの貴重な情報を得ることに挑戦します。
そこから選手のパフォーマンスを最大化するための有効な方策が見出されることでしょう。

写真提供:東京六大学野球連盟
研究4
スポーツ科学教育関連事業
スポーツフィールドに多くの先端科学技術が導入されるようになり、現場の指導者に要求される資質も急激に変化しつつあると言えます。特に最新テクノロジーを駆使して取得される膨大なデータは、現場に役立つような処理や解釈がなされないと全く役に立たない情報となってしまうかもしれません。
本事業では、最先端科学の情報を現場に役立つように伝える能力やそれをコーチングに有効に活かす能力を持つ人材教育に取り組みます
スポーツフィールドに多くの先端科学技術が導入されるようになり、現場の指導者に要求される資質も急激に変化しつつあると言えます。特に最新テクノロジーを駆使して取得される膨大なデータは、現場に役立つような処理や解釈がなされないと全く役に立たない情報となってしまうかもしれません。
本事業では、最先端科学の情報を現場に役立つように伝える能力やそれをコーチングに有効に活かす能力を持つ人材教育に取り組みます

研究実績

2024
T. Okegawa, A. Kusafuka, S. Kubo, N. Kaneko, D. Yamasaki, T. Komatsu, K. Nakazawa. “Developmental Stages’ Impact on Sense of Effort in Baseball Pitching: From Sub-Maximal to Supra-Maximal Instructions” The American College of Sports Medicine(ACSM), Boston, US, May 2024
桶川大志,金子直嗣,小川哲也,小林裕央,進矢正宏,中澤公孝.「高校生と大学生野球選手におけるDiscrimination Timeの比較」日本野球学会 第2回大会,宮城,2024年12月(発表予定)

山﨑大輝、金子直嗣、桶川大志、中澤公孝, 「イップスの野球選手が投球をイメージした際に生じる上肢筋皮質脊髄路興奮性の亢進」日本野球学会第2回大会,宮城, 2024年12月(発表予定)
メンバー
-
大学院教育学研究科 教授/UTSSI機構長
野崎 大地
-
大学院総合文化研究科 教授
中澤 公孝
-
大学院総合文化研究科 助教
金子 直嗣
-
大学院総合文化研究科 助教
佐々木 睦
-
大学院総合文化研究科 特任研究員
伊藤 尚司
-
大学院総合文化研究科 特任専門職員
小西 治美